編集長コラム

障害者スポーツのおもしろさを求め、現場へ

第35回 ブロードバンドでノーマライゼーション社会の実現へ

写真:ネパールで行なわれたアジアパシフィック情報通信会議 先月、3日間に渡ってネパールで行なわれたアジアパシフィック情報通信会議に参加してきました。会議では南アジアの情報通信における政策やサービスについての意見交換が行なわれました。今回、会議に参加したのは開催国であるネパールのほか、ブータン、バングラデシュなど約10カ国。今やITはビジネスや公共の場のみならず一般の人々の生活の一部となっていますが、南アジア、特に地方や山間部の情報通信環境はまだまだ発展途上です。そこで国の発展にITがどのように役立てるのか、について議論が行なわれました。

 会議の最終日に話し合われたテーマは「アプリケーション&サービスinブロードバンド」。ブロードバンドがつながると、どのようなサービスが可能となるのか、ということについて意見交換が行なわれました。私はそこでITを使って、障害の有無に関係なく、すべての人がスポーツを楽しめるという発想を広めることができること、そしてそれが国の発展につながることを提案する時間をいただきました。 

 スポーツは世界共通の文化であり、国の発展や人々の豊かさを育む有効な手段として認知されています。その代表例であるスポーツの祭典オリンピックの憲章にはこう書かれてあります。


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伊藤 数子(いとう かずこ)

挑戦者たち編集長
/NPO法人STAND代表理事

新潟県生まれ。1991年に車いす陸上を観戦したことがきっかけとなり、障害者スポーツの振興に携わるようになる。未来に向けて次代の選手・ファンを拡げていくために、障害者スポーツのスポーツとしてのおもしろさを伝えるウェブサイト「挑戦者たち」、障害者スポーツ競技大会のインターネットライブ中継「モバチュウ」、障害者スポーツ体験会などの事業を企業・団体と協働で展開している。2012年ロンドンパラリンピックでは日本選手たちの挑戦を伝えるウェブサイト「The Road to London」を開幕1年前に開設した。著書に「ようこそ、障害者スポーツへ -パラリンピックを目指すアスリートたち-」(廣済堂出版)など。

ロンドン2012パラリンピック 日本選手たちの挑戦 「The Road to London」

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