編集長コラム
障害者スポーツのおもしろさを求め、現場へ
2014.05.02 [伊藤数子「障がい者スポーツの現場から」]
第43回 東京五輪・パラリンピックを成功に導くボランティアスピリット
2020年東京五輪・パラリンピックの開催が決定して、8カ月になろうとしています。「7年後」だった20年までは、もう「6年」。その6年もあっという間に過ぎてしまうことでしょう。だからこそ、東京五輪・パラリンピックの成功に向けて、今からやれることをどんどん実行に移していかなければいけません。NPO法人STANDでは、今夏より新事業がスタートします。「ボランティア・アカデミー」です。真のボランティア精神を涵養することで、6年後の本番には、ボランティアスタッフだけではなく、様々な立場やアプローチで、五輪・パラリンピックを盛り上げることができる人をたくさんつくりだそうというものです。
(写真:ソチパラリンピックのボランティアスタッフ。五輪をあわせて平均年齢は25歳だった)
「ボランティア」というと、皆さんはどんなことを思い浮かべるでしょうか。多くの人が「無償で働くこと」を思い浮かべるでしょう。しかし、語源を見てみると、ボランティアが本当に意味するものは「無償」ではないことに気づかされます。
「volunteer」の語源は、ラテン語の「voluntas」で、「自由意志」という意味です。「volo」には「噴き出す」「飛び出す」という意味があり、火山のことを「volcano」といいます。つまり、「ボランティア」という言葉の重要な意味合いは「内側から湧き出てきたもの」であり、決して「無償であること」ではありません。「volunteer」には「志願兵」という意味があることからも、それは明らかです。ですから、日本語では例えばよく「ボランティアでお願いします」と言いますが、これは本来は誤った使い方ということが言えます。ボランティアは人からお願いされるものではなく、自らの意志に沿って行なうものだからです。
このつづきは >>二宮清純責任編集「SPORTS COMMUNICATIONS」サイトでお楽しみください!