編集長コラム
障害者スポーツのおもしろさを求め、現場へ
2015.07.01 [伊藤数子「パラスポーツの現場から」]
第57回 「障がい者スポーツ」から「パラスポーツ」へ ~名称変更の理由~
「障がい者スポーツの現場から」は2010年10月にスタートしました。障がい者スポーツのいろいろな現場から、様々な視点で想いを伝えていこうと始めました。ですから、タイトルは「障がい者スポーツの現場から」。連載5年目を迎え、今回から「パラスポーツの現場から」とタイトルをリニューアルいたします。なぜ「パラスポーツ」という名称に変えたのか、その理由をお話します。
昨年3月、「日本障害者スポーツ協会」が「日本障がい者スポーツ協会」と名称を改めました。まず改正の背景には<障がいのある人のことを活字で示す場合に、法律等に基づき「障害者」と表記する場合のほか、近年、法的に支障のない範囲で「障がい者」と表記することが徐々に増えている状況にあります。この度、当協会においても組織名を変更することにしましたが、それによって障がいのある人に対する差別や偏見が払拭される等、本質的な問題解決になるとは考えていません。しかし、当協会としては、たとえ少数であっても活字の「害」を不快に思う人に配慮するとともに、社会の意識を変える一つの誘因にもなるよう期待し、当協会の権限の範囲内において「がい」の表記に改めることにしました>(日本障がい者スポーツ協会HP)といったものがありました。
「日本障がい者スポーツ協会」は名称を改める際、それに伴い英語表記も「Japan Sports Association for Disabled」(略称JSAD)から「Japanese Para-Sports Association」(略称JPSA)と変更しています。
これについて、日本障がい者スポーツ協会は更にこう説明しています。
<障がい者を表す「the disabled」については、IPCにおいて不適切な単語とされています。一方で「障がい者スポーツ」については、「Para-Sports」を推奨しています。このことから英語表記を改めることとしました(「Para」は「もうひとつ」を意味し、「Para-Sports」で障がい者スポーツを表します)>(同前)
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