編集長コラム
障害者スポーツのおもしろさを求め、現場へ
2015.12.01 [伊藤数子「パラスポーツの現場から」]
第62回 スポーツが人生を「カラー」にする ~金沢ベストブラザーズ20周年~
先日、電動車椅子サッカーチーム「金沢ベストブラザーズ」の設立20周年記念パーティーが開催されました。金沢ベストブラザーズはSTAND設立のきっかけにもなったチームです。2003年、このチームの試合を初めてインターネット生中継しました。それがSTANDの初めての事業です。パーティーに参加して、私はSTANDを始めた頃のことを思い起こしていました。
(写真:パーティーには懐かしい顔がそろった)
チーム創立者は神島雅樹さん、宏行さんのご兄弟です。2人は重度の障がいがあり、残念ながら、すでに亡くなっています。神島兄弟が始めた金沢ベストブラザーズには、その後様々なメンバーが加わっていきます。
現会長兼選手の畠幸江さんは、以前は施設で暮らしていました。競技を始めてから、生活は変わり、1人暮らしをするようになったのです。彼女は電動車椅子サッカーを通じて、負けて悔しさがこみ上げてくることや、勝って嬉しいという気持ちになることを知りました。施設には安全な暮らしがあります。しかし、悔しい、嬉しいという感情は、ほとんどなかったのです。本人も「きっとサッカーをやっていなかったら、こんな気持ちを味わうこともなく過ごしていただろうと思います」と話していました。
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