編集長コラム
障害者スポーツのおもしろさを求め、現場へ
2016.07.01 [伊藤数子「パラスポーツの現場から」]
第69回 選手と企業が創り出す新しい雇用のかたち
6月4~5日、新潟市でジャパンパラ陸上競技大会が行われました。数年ぶりに訪れましたが、観客数はもとよりメディアの数の多さに驚きました。2020年に向けて、各メディアのパラスポーツへの注目度は着実に上がってきています。
さて、あちこちを巡っていると、スタンドにひときわ目立つオレンジ色の応援団がいるのに気が付きました。車いす陸上の西勇輝選手が所属する野村不動産パートナーズの社員による応援団でした。
西選手は2013年アジアユースパラ競技大会の日本選手団主将を務めました。今年の4月に社会人となりましたが、同社へはアスリート枠ではなく、一般の社員雇用での入社です。
人事担当者は、入社前からのやりとりで、西選手がパラリンピック出場を目指していること知りました。それならば社をあげてバックアップしよう、ということになっていったそうです。とはいっても、もともとアスリート採用を目的としていたわけではないので、「まさに右往左往でした」(人事担当者)。世界を目指すアスリートとどう向きあえばいいのか。また、引退後の方が長い会社員人生をどのようにするのか。それを前提として現役時代をどのようにするのか。手探り状態が続きました。それでも西選手とのコミュニケーションをとにかく大切に丁寧に行い、少しずつ環境を作ったそうです。
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