編集長コラム
障害者スポーツのおもしろさを求め、現場へ
2017.03.02 [伊藤数子「パラスポーツの現場から」]
第77回 一人ひとりが力を発揮できるルールづくり
2月25日、広島県福山市のローズアリーナで行われた「第6回ユニバーサルフロアホッケー中国四国大会 ~エフピコ杯~」に行ってきました。
フロアホッケーはスペシャルオリンピックス(*1)の公式競技の一つです。木製のフロアで行われ直径20cmの穴の空いたパックをスティックで操り、相手側のゴールに入れて勝敗を競います。1チームは最低11人~最大16人までで、ゴールキーパーを含めた6名のプレイヤーがコートで競技を行います。
今回の大会ルールでは、3分の1以上を知的障がいの選手で構成することになっています。
このフロアホッケーに力を入れているのが、今回の大会名にもなっている株式会社エフピコ(以下エフピコ)です。スーパーに並ぶ食品用トレーの製造などが業務のエフピコは、障がい者374名を雇用しています。障がい者雇用率は14.5%です。
障がいのある社員と障がいのない社員は、以前は職場も別々でほとんど交流はありませんでした。障がいのある社員が主に働いている工場でも、障がいのない社員はそれを管理する立場と分かれていました。そんな中、同社がスペシャルオリンピックスに関わり、スペシャルオリンピックスの理事長だった細川佳代子氏と出会いました。
同社の佐藤守正社長に、細川氏は「障がいの有無を理由にして別々に働くというのは不自然」「障がいの有無を超えたユニバーサルスポーツであるフロアホッケーをぜひ始めてみてください」と勧めました。
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