編集長コラム
障害者スポーツのおもしろさを求め、現場へ
2017.10.04 [伊藤数子「パラスポーツの現場から」]
第84回 2020パラリンピック、会場満席のその先に。
9月1~3日、2017ジャパンパラ水泳競技大会が辰巳水泳場(東京都江東区)で開催されました。驚いたことに会場には多くの観客が詰めかけて、これまでに見たことのない景色が広がっていました。
しかも数だけでなく熱気のすごさにも圧倒されました。見渡すと、企業や団体がそれぞれお揃いのTシャツやビブスを身につけ、ブロック毎にスタンドに陣取っていました。また応援用のウチワを振っている団体もありました。そういうスタンドの風景もこれまで見たことがありません。
競技が始まり、目当ての選手が出てくると1ブロック70~80人が一斉に名前をコールして、拍手で応援します。そのうちに熱気は会場全体に伝わり、特定のチームや選手の応援に来たわけではない人にも歓声や拍手が伝染していきました。プロ野球、Jリーグ、Bリーグなどと同じような盛り上がりがパラ水泳の会場で起こったのです。
実はこの盛り上がりは、2020年東京パラリンピックに向けた、ある取り組みが結実しつつあることのひとつの表れなのです。
その取り組みとは、「2020パラリンピックを満席に」というものです。日本障がい者スポーツ協会(日本パラリンピック委員会)の呼びかけで、同協会のパートナー企業が中心となって、多くの企業や団体が「パラ満席」に向けて動き出しています。パラ水泳の会場の熱気に触れて、本気でその輪が広がっているのを感じました。
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