編集長コラム
障害者スポーツのおもしろさを求め、現場へ
2021.12.02 [伊藤数子「パラスポーツの現場から」]
第134回 無限の楽しさと可能性。車椅子ソフトボールを初めて見た!
車椅子ソフトボールの試合に出かけました。車椅子に乗ってプレーするソフトボールで、1チームの人数はソフトボールよりも多い10人(※1)です。出場選手にはクラス分けがあり、持ち点は一人1点から3点。ゲームに参加している選手の合計持ち点が21点を超えてはいけません(※2)。代打または代走を起用する場合でも、合計持ち点が21点を超える交代は認められません。
車椅子ソフトボールは1970年代にアメリカで発祥した競技で、現在、国内では20チームが活動しており、2028年のロスパラリンピックで正式種目入りを目指しています。
初めて見た車椅子ソフトボールですが、私が最大の特徴だと感じたのは、障害の有無、障害の種類、性別、年齢、すべてに何の制限も設けられていないことです。文字通りすべての人が参加できるスポーツです。11月末に行われた試合は、正にそれを体現していました。
なぜ車椅子ソフトボールの取材に出かけたかというと、我がSTANDのスタッフ松田莉奈が、この秋から車椅子ソフトボールを始めたからです。彼女はもともと大学まで本格的体育会のソフトボール選手で、今回、満を持して地元チームの「埼玉A.S.ライオンズ」に入団しました。
同チームはプロ野球史上初となる埼玉西武ライオンズ公認の車椅子ソフトボールチームです。松田はチームの練習に参加するとともに、車椅子操作を強化するためにジムに通い、上半身を鍛えているとのこと。そして、初めての試合があるというのです。これは見ない訳にはいかないでしょう。
11月27日、28日の両日。埼玉県の大宮第二公園で第6回ライオンズカップが行われました。これは西武ライオンズがサポートする大会で、全国から8チームが出場しました。
会場に向かう途中、詳しく地図を見ると「試合会場・大宮第二公園駐車場」と書いてありました。「駐車場!?」。これは記載の誤りか、車で来る選手や関係者のために駐車場の案内をしているのでしょう。と思っていたら...。
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