編集長コラム
障害者スポーツのおもしろさを求め、現場へ
2024.04.01 [伊藤数子「パラスポーツの現場から」]
第162回 方法はいろいろ。まずは一緒に遊ぼう!
「ここだけの話ですよ。『見学』と聞くと正直ほっとするんです。もちろん、見学が多いほど助かります」
ある特別支援学校に勤務する体育の先生の内緒話です。
厚生労働省が発表した人口動態統計によると、2022年の日本の出生数は80万人を割り込みました。全国の学校の児童・生徒数は当然減少傾向にある一方で、特別支援学校の児童・生徒数は年々増加しています。その理由に障害は隠すことではない、という社会になってきたこともあります。普通学級で授業についていけなかったり、そのせいでいじめに遭うかもしれないという不安材料よりも、手厚い教育を受けたい(受けさせたい)と考える人が増えていることも事実です。そのことによる特別支援学校の限られた校舎や体育館、授業の時間などを鑑みると、子どもたちが身体を動かしたり、遊んだりする場や機会が減っているのが現状です。
体育の先生は子どもの頃からスポーツ万能な人が就くケースが一般的です。そのため、障害のある子どもの「できない」を理解しにくいことから、指導に苦慮する一面もあると聞きます。先述した体育の先生が、複雑な胸の内を明かします......。
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